一般的には肥満は脂肪が過剰に蓄積された状態なので、脂質さえ摂らなければ良いと思っている人が多いと思います。しかし低炭水化物ダイエットを正しく理解するには、炭水化物の取り過ぎが肥満につながるメカニズムを理解しなくてはなりません。
まず食品に含まれる栄養は五大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル類 )に分類されます。
この五大栄養素は人間が生活するうえで、どれも欠かすことができないものです。とくに炭水化物、たんぱく質、脂質は体を正常に動かすためのエネルギーになり、三大栄養素と言われています。
この三大栄養素の特徴は次の通りです。
1.炭水化物
糖質はブドウ糖(単糖類)へ分解されて吸収され、体の調節を行ったりエネルギーとなる。脳神経細胞に不可欠。
2.たんぱく質
消化されてアミノ酸類に分解され、体内で再構成されて体の材料となったり、糖へ分解されエネルギー源となる。必須アミノ酸と呼ばれるものがある。
3.脂質
脂肪酸として吸収され体の材料となったりエネルギー源となる。必須脂肪酸と呼ばれるものが存在する。脂肪は健康に良くないとして避けられる傾向にあるのですが、摂取しないと逆に必須脂肪酸が不足して体を壊します。
たんぱく質(アミノ酸)と脂質(脂肪酸)はカラダを構成する必須栄養素となるのですが、糖質は必要以上に摂取する必要がないのです。エネルギーとして使われるものは、脂肪やたんぱく質で充分なのです。
脳細胞が糖質のみをエネルギーとするとしても100gも必要ないと言われています。また糖質を制限しても必要であれば体内で糖新生で合成して補うのです。
逆に糖質を摂取しすぎると、どのようなことが起こるのでしょうか?
食事により摂取した炭水化物(糖類)は血糖値を上昇させます。摂取した炭水化物は消化器で単糖類(ブドウ糖)に分解され血液中に吸収されます。その結果、血糖値が上昇します。
血糖値が上がると、インスリンが分泌されます。インスリンは体中の細胞へ糖分(ブドウ糖)を吸収/利用するよう刺激をあたえ、糖分は体内で消費され血糖値は下がります。血糖値が下がってくるとインスリンの分泌も収まります。
つまりインスリンは血糖値を安定させ、糖分をエネルギーとして使用するための役割をしているのです。
ところが血糖値が高すぎると体内でエネルギーとして消費しきれなくなり、そのあとは肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられます。
これは血糖値が下がってきた時に、再び糖分へ分解されて血中に放出するための、一時備蓄のようなものと考えられます。
簡単に言うと炭水化物の摂取によって血糖値が上昇してインスリンが分泌されると、必要以上の糖分は脂肪細胞へ運ばれ体脂肪として貯蔵されるということです。
つまり脂肪を摂りさえしなければ炭水化物を摂っても太らないと思うのは間違いなのです。